ある土曜日の午後、家の中で静かに過ごしていた私は、トイレの方から「チョロチョロ」という微かな音が聞こえ続けていることに気付きました。最初は誰かが使い終わった後の余韻かと思っていましたが、一時間経っても音は止まりません。不審に思ってトイレタンクの蓋を開けてみると、中の水が波打ち、排水口へ向かって絶え間なく流れ落ちていました。これが噂に聞くトイレタンクの水漏れかと、私は一気に不安になりました。当時の私は、この程度の故障なら自分でも直せるだろうという根拠のない自信を持っていました。ホームセンターで適当なパッキンを買ってきて、スマートフォンで修理動画を見ながら作業を開始しましたが、これが大きな間違いの始まりでした。タンク内の部品は思った以上に複雑で、一つのネジを緩めると別の部品が外れ、元に戻せなくなってしまったのです。結局、水は止まるどころか勢いを増し、私はパニック状態で水道業者を呼ぶことになりました。急いで駆けつけてくれた業者の方は、私の無残な作業跡を見て苦笑いしながらも、手際よく原因を特定してくれました。原因はボールタップの摩耗とフロート弁の劣化でしたが、私が無理に部品をいじったせいで、本来なら交換不要だった接続部まで傷めてしまっていました。その結果、提示された修理料金は当初の見積もりよりも高くなり、作業工賃と部品代を合わせて二万五千円ほどかかりました。業者の方からは、素人が下手に手を出すと症状を悪化させ、最終的な修理代が高くつくことが多いという教訓を聞かされました。この経験を通じて学んだのは、専門的な設備に関しては、餅は餅屋に任せるのが一番だということです。また、業者選びの重要性も痛感しました。私が呼んだ業者は、作業前に明確な料金表を提示し、どの部品がなぜ必要なのかを丁寧に説明してくれたため、納得して支払うことができました。もし、焦って適当なチラシの業者に頼んでいたら、もっと高い請求をされていたかもしれません。トイレのトラブルは精神的にも焦りますが、まずは止水栓を閉めて冷静になり、信頼できる業者を吟味することが、余計な出費を抑えるための唯一の方法だと、身をもって知ることになった苦い思い出です。
トイレタンクから水が漏れ出した私の失敗談と修理業者選び