日々、街の至る所で発生する水回りのトラブルに駆けつける水道修理業者の視点から見ると、トイレの詰まりの原因としてティッシュペーパーは「常連中の常連」だと言います。あるベテランの作業員の方は、現場に到着して便器の中を確認した際、水の濁り方や残り方を見ただけで、原因がティッシュであることを言い当てることができるそうです。「トイレットペーパーの詰まりなら、時間が経てばある程度ふやけて柔らかくなりますが、ティッシュはいつまで経ってもシート状のままで、排水路を塞いでいます」と彼は語ります。彼らプロが最も苦労するのは、お客様が自分で何とかしようとして、針金ハンガーを伸ばして突っ込んだり、ラバーカップを闇雲に使いすぎたりして、詰まりが排水管の曲がり角のさらに先、床下の配管まで押し込まれてしまったケースです。こうなると、便器を取り外す「脱着作業」が必要になり、作業時間も費用も数倍に膨れ上がってしまいます。「ティッシュを流してしまったら、まずは一回ラバーカップを試して、それでダメならすぐ呼んでほしい」というのが、現場の本音のようです。また、最近増えている「流せるティッシュ」や「お掃除シート」についても、プロの目は厳しいものがあります。「流せると書いてあっても、それはあくまで水に分解されるという意味であって、一気に大量に流して良いという意味ではありません。特に古い家や節水トイレでは、トイレットペーパー以外は流さないのが一番の安全策です」という言葉には、無数の現場を見てきた実感がこもっています。作業員の方は、修理が終わった後、お客様に詰まりの原因となっていたティッシュの塊を見せることがあります。多くの人は、自分が流した数枚の紙がこれほど大きな塊になっていたのかと驚愕するそうです。彼らにとって修理作業は仕事ですが、同時に、誤った使い方で家を傷めてしまう人々へのやるせなさも感じていると言います。トイレというインフラは、正しく使えば数十年持ちますが、誤った使い方一つで数万円の出費を強いる脆弱な一面も持っています。プロのアドバイスを真摯に受け止め、ティッシュペーパー一枚が持つ「重み」を再認識することが、私たちの財布と住まいを守ることにつながります。
水道修理業者が語るティッシュペーパー詰まりの現場と本音